「脂びれ」

Adipose Fin
とくべつな、もう1つのひれ

サケのなかまにある特徴的なひれ。ほかのひれと異なり一度切れると再生しないので、標識として脂びれをカットする手法が古くから用いられてきました。

脂びれは切っても魚の生存にほとんど影響しないことから、その機能は謎とされてきましたが、近年の研究によると、流れのセンサーとしての役割があり、瞬発的な遊泳に役に立つと考えられています。

雄の脂びれは雌と比べて大きく、これは繁殖行動のときの雄同士の闘争(瞬発的な遊泳を伴う)に役立っていると推測されています。

ナマズのなかまも脂びれがありますが、流れのある川に生息する種の脂びれは、湖沼に棲む種よりも大きいといいます。

脂びれの位置のイラスト
北海道の千歳川で捕獲されたサケの雌雄 ともに尾叉長78cm 4年魚、野生魚 メスよりもオスの方が脂びれが大きい

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