日本人に愛されたゆえの絶滅危惧種
Anguilla japonica
- 円筒状の体は細く、体の背側は暗色、腹側はうす卵色。基本的に体にまだら模様はない。
- ひれの位置をみると、背びれ起部は臀びれ起部より前にあり、ひれの長いタイプ(長鰭型)である。
- 日本では、北海道南部以南のおもに太平洋側の川に分布する。
- 北太平洋のマリアナ諸島西方海域に産卵場があり、孵化した仔魚(レプトセファルス)は北赤道海流と黒潮により東アジアの成育場まで大回遊する。
- 稚魚(シラスウナギ)は川を遡上し、数年から十数年かけて成長する。汽水域や海域に留まる個体や、川と汽水域・海域を移動する個体もいる(回遊型と残留型)。
- 成長期のウナギは夜行性で、昼間は岩場や砂泥の中などの暗くてせまい場所に潜み、夜間にえさを食べる。肉食性で魚、エビ、カニ、ミミズ、アナジャコなどを食べる。
- 日本の水産有用種であり、太平洋側の川に12月〜3月頃に接岸するシラスウナギが河口で採捕され、養鰻場で大きく育てたあとに出荷される。