ウナギ界のビッグな存在
Anguilla marmorata
- 円筒状の体は太く、体の背側は緑がかった色でまだら模様があり、腹側はうす卵色。
- 成長すると体長に対して胴まわりが大きくなり、太くずんぐりとした体形になる。
- ひれの位置をみると、背びれ起部は臀びれ起部よりかなり前方にあり、ひれの長いタイプ(長鰭型)である。
- ウナギ属のなかでもっとも広く分布する大型の種で、体長2 m近くまで成長する。
- インド洋から太平洋の熱帯・亜熱帯に生息し、遺伝的に異なる複数の繁殖集団があることが知られている。日本では日本南部の川に生息し、屋久島、奄美諸島、琉球列島の亜熱帯域では、ニホンウナギよりオオウナギが優占している。
- 成長期のウナギは夜行性で、昼間は岩場や砂泥の中などの暗い場所に潜み、夜間にえさを食べる。肉食性で昆虫、エビ、カニ、魚などを食べる。
- オオウナギはニホンウナギより流れのある大きな岩の川に生息し、同じ水系でもすみわけしている。

参考文献 References
Itakura, H., and R. Wakiya, R. 2020. Habitat preference, movements and growth of giant mottled eels, Anguilla marmorata, in a small subtropical Amami-Oshima Island river. PeerJ, 8: e10187.
鹿野雄一・山下奉海・田中亘・小山彰彦・菅野一輝. 2007. 南西諸島におけるニホンウナギの生息状況と 地方名から推測されるオオウナギとのハビタットの違いおよび生息場としての水田環境の重要性. 魚類学雑誌, 64: 43–53.
Kumai, Y., K. Tsukamoto and M. Kuroki. 2020. Growth and habitat use of two anguillid eels, Anguilla marmorata and A. japonica, on Yakushima Island, Japan. Ichthyological Research, 67: 375–384.

オオウナギ
Anguilla marmorata
