地球上でもっとも多様な脊椎動物
イワナ属
Salvelinus
  • 北極をとりまくように最も高緯度に分布するサケ科魚類。
  • 英名はチャー CharrもしくはChar
  • 生態的・形態的な変異に富み、種の分類は難しい。地球上で最も多様な脊椎動物といわれる。
  • 種内の多型が有名。例えば、ホッキョクイワナArctic charr(Salvelinus alpinus)では、同じ湖にすむ同種でも、ベントス食やプランクトン食などの食性の異なる複数の生活型(モルフmorph)が存在する。
  • 日本ではイワナは流れの速い川にすむイメージがあるが、世界のイワナ属は湖や沼にすむことが多い。日本のイワナ(S. leucomaenis)も、急勾配河川の落ち込みや巻き返しなど、それぞれの個体は流れがゆるやかな場所を好む(すみわけ)。
  • 日本のイワナは、イワナ属の世界最南限に位置する。分布が隣接するオショロコマ(S. curilus)やドリーバーデン(S. malma)よりも、北米西海岸の中緯度に分布するブルトラウトBull trout(S. confluentus)の方が系統的には日本のイワナに近いらしい。かつて氷河期には同じ緯度帯で往来があったのだろうか。
イワナ属の分布図
ホッキョクイワナ

イワナ属

Salvelinus


世界に分布するサケのなかま

タイセイヨウサケ属
寿司ネタのサーモンで
おなじみ

タイセイヨウサケ属

サケ属
もっとも新しく
分化したサケ科魚類

サケ属

イワナ属
地球上でもっとも
多様な脊椎動物

イワナ属

ブラキミスタクス属
アジア大陸だけにすむ
非回遊魚

ブラキミスタクス属

カワヒメマス属
大きな背びれが
エレガント

カワヒメマス属

コレゴヌス亜科
見た目はコイ科、
されどサケ科

コレゴヌス亜科

イトウ属
世界最大級の
サケ科魚類

イトウ属


日本に分布するサケのなかま

イワナ
いちばん源流に
近い魚

イワナ

オショロコマ
トレードマークは
赤い水玉

オショロコマ

サケ
長距離遡上に
自信あり

サケ

カラフトマス
シンプルな
生き方を選んだ種

カラフトマス

サクラマス群
釣り人を魅了して
やまない優美な魚

サクラマス群

イトウ
日本一大きな
絶滅危惧魚

イトウ

ヒメマス
海へ行かなくなった
ベニザケ

ヒメマス

外来マス
欧米からやってきた
外来種

外来マス